旬のお魚かわら版
No.2 サンマ
2020.09.30旬のお魚かわら版 No.2(2020年9月30日)
今回も前回に続きサンマについてのお便りです。
前回、漁が芳しくないと書きました。それでは過去はどうだったのでしょう?
1980年以降のサンマの水揚量(下図)を見てみます。
一目瞭然ですが、特にこの5年位、急激に水揚げ量が落ちています。
それは皆さんも、サンマの価格が高くなっているので実感されていると思います。
例年、この時期は市場も小売店(スーパーや専門店等)も、店頭はサンマ一色になります。
しかし今年はお店でサンマが占めるスペースは非常に狭く、サンマ自体も痩せて小さいサイズのため目立ちません。
サンマの寿命は1~2年位で、同じ青魚の中でも短い部類に入ります。
普通、短い寿命の魚、例えばイワシなどは豊漁と不漁の変動が激しいです。
しかし、この図でも分かるように、この40年のうち約7割の年で20万トンを超え、近年を除けばサンマは漁獲量の安定している魚と言えました。
今、遠かった漁場が少し日本列島に近づきましたが依然漁は芳しくありません。
皆さんにこの便りが届くころには、サンマが獲れていることを願っています。
旬のお魚かわら版
「豊海おさかなミュージアム」は、海・魚・水産・食をテーマとして、それに関連する様々な情報を発信することを目的としています。 このブログでは、名誉館長の石井が、旬のおさかな情報を月2回発信していきます!