旬のお魚かわら版

No.5 サバ

2020.11.16

旬のお魚かわら版 No.5(2020年11月16日)


 今回は、旬を迎えた「サバ」について取りあげます。
 さて、サバ類ですが、これからの時期はよく話題になったり、食育セミナーで使用したりすることが多いお魚です。

マサバ

上の写真は本日築地にて購入してきたマサバです!

 マサバは日本で獲れる代表的なサバですが、実は日本のマサバには「太平洋系群」と「対馬暖流系群」という2つのグループがあります。それぞれ、寿命、産卵する海域や回遊経路などの特徴がちがうため別々のグループに分けて、資源の調査や漁業の管理をしているのです。
 マサバの寿命は6-8年と言われており、同じ青魚のサンマなどに比べると長いといえます。また、サンマと違い北海道から九州、日本海など列島周辺のあちこちで漁獲され、日本中で親しまれている魚の一つです。

サバ類の年別月別漁獲量(北海道・三陸)の推移
出典:おさかな広場(JAFIC)より

 上図は、サバ類の年別月別漁獲量(北海道・三陸)の推移を表しています。

 サバの盛漁期は11月頃から始まり年明けの1月頃まで続きます。その様子がグラフからも分かりますよね!おおよそどの年もその時期に漁獲のピークがあります。11月も半ばになり、近頃街のスーパーでサバをよく見かけませんか?
 太平洋のマサバの場合、通常、夏から秋にかけてエサが豊富な三陸沖や北海道沖まで回遊し、冬場になると産卵や越冬のために南下をしていきます。しかし今年は、太平洋側で魚群の南下がいつもより半旬位早く、銚子では10月下旬から水揚がみられています。三陸北部の関係者は魚の南下が早いので、目の前の漁場が早く終わってしまうのではないか、と心配しています。どこの漁業者も目の前の漁場を気にしています。
 魚は、獲れる時期や旬が変わると、漁獲量やサイズ、脂ののりなども変わってきてしまいます。そうすると、そこに関連する人、漁業者や加工業者、流通業者、もちろん消費者にとっても大きな問題になるのです。
 11月12日の豊洲市場のマサバ相場は、青森からの入荷で1㎏サイズ700-600円、500gサイズ300-240円/kgでした。
 ところで、11月11日はサケの日でした。なぜ「11月11日」なのでしょうか?
漢字でサケは、「鮭」です。旁を分解すると十と一になりますよね。そのことから、11月11日をサケの日と決めたようです。

旬のお魚かわら版

旬のお魚かわら版

「豊海おさかなミュージアム」は、海・魚・水産・食をテーマとして、それに関連する様々な情報を発信することを目的としています。 このブログでは、名誉館長の石井が、旬のおさかな情報を月2回発信していきます!