ミュージアム情報
東京海洋大学「魚食文化論」調理体験
2022.11.21東京海洋大学海洋生命科学部海洋政策文化学科では、「魚食文化論」という講義を開講しています。その内容は、魚食の現状や課題から、魚食普及活動の実態、国内外の魚食文化、魚の旬と季節感、郷土の味など多岐にわたります。2017年度の開講以来、学生達は魚食のプロの方々による熱い講義により、魚食文化への理解を深めています。
その目玉のひとつが最終回に実施される魚さばき体験です。これを機に魚の調理に目覚める学生も多く、我々としては、自らの手で実際に丸魚に触れることが、魚食文化への理解をさらに深めることを実感してきました。しかし、2020年度と2021年度は新型コロナウイルスの影響を受け、対面での実施はかないませんでした。オンラインでの動画提供や鮮魚ボックスの送付など、様々な工夫をこらし、新たな可能性を感じることはできたものの、やはり魚さばきの授業は対面に限るだろうとの認識もまた新たにしていました。
そして2022年、豊海おさかなミュージアムの調理実習室をお借りして、久しぶりに対面での開催が実現しました。9月3日、参加を希望した48人の学生を2つの班にわけ、午後一杯をかけての実施となりました。学生達は講師である西潟正人先生の実演と解説によって、魚のさばき方を目の当たりにし、その後、アジ等の魚をえらび、下ごしらえから三枚おろし、そして、お刺身やなめろうの調理に挑みました。参加者には日常的に魚をさばいている者もいれば、今回初めて出刃包丁を握ったという者まで様々でしたが、全員がそれぞれの技量にあわせて調理をおこなうことができました。
学生たちは(感染対策でおしゃべりは最小限としながら)真剣にかつ楽しそうに、座学で学んだことを思い出しながら、丸魚からの調理を体験していました。魚食文化についての実感をより深めてくれたことと思います。コロナ禍の中、様々な制限はありましたが、(一財)東京水産振興会のみなさまをはじめ、魚食文化論に関係するすべてのみなさまのおかげで実施できた魚さばき体験はすばらしい機会となりました。ありがとうございました。(東京海洋大学 中原尚知)
- 参加人数
- 魚食文化論受講者のうち参加希望者 48名
- 開催日時
- 2022年9月3日(土)13時~16時
- 場所
- (一財)東京水産振興会 豊海おさかなミュージアム 調理実習室
ミュージアム情報
豊海おさかなミュージアムのお知らせです。