旬のお魚かわら版
No.4 秋サケ
2020.10.30旬のお魚かわら版 No.4(2020年10月30日)
今回は、前号に続いて秋サケです。
北海道では漁獲のピークを過ぎましたが、これから三陸では秋サケ(シロサケ)漁が本格化する時期を迎えます。
皆さんは、最近北の海でのサケやサンマの漁獲不振を耳にしたことはありませんか?
上図は、秋サケの年毎の漁獲量(北海道・三陸)の推移を表しています。
前号でもお伝えしたように、秋サケは9割以上が北海道、三陸で水揚げされます。
現在、日本を含む世界のサケの生産事情は、養殖銀ザケに代表される養殖のサケが主流になりました。そのため、天然のサケはより一層貴重になっています。
日本で消費される天然のサケの主体はシロサケ(秋サケや時サケ)で、他に紅サケやカラフトマスなども多く消費される天然サケですが、紅サケはアラスカ産やロシア産など輸入ものが大半を占めています。
今年も北海道の秋サケ漁は、10月末時点でほぼ昨年並みで、ピーク時の1/4程度の不漁です。図でも示されているように平成21年位から漁獲は右肩下がりが続いており、近年では10年以上、サケの魚体がやせ細ってきているという研究もあります。今後は漁獲の減少に加えて、サイズの小型化が心配なところですね。
そして秋サケは、昔から身に比べ卵に価値があるといわれていますよね。
皆さんはイクラの良し悪しの見方を知っていますか?プロの人は、卵の皮の硬さで判断しているそうです。
高品質のイクラは口の中に入れるととろける様な食感ですが、皮の硬いイクラは「ピンポンイクラ」と呼ばれ、口の中に入れると弾いてしまい上手に噛めません。
皆さんも、イクラを購入する際は、ピンポンイクラに気を付けておいしいイクラを楽しみましょう!
旬のお魚かわら版
「豊海おさかなミュージアム」は、海・魚・水産・食をテーマとして、それに関連する様々な情報を発信することを目的としています。 このブログでは、名誉館長の石井が、旬のおさかな情報を月2回発信していきます!