旬のお魚かわら版
No.3 秋サケ
2020.10.15旬のお魚かわら版 No.3(2020年10月15日)
今回は、旬真っ只中の秋サケです。
9月に入ってから店頭で見かけるようになるので、皆さんも一度は手に取られたことがあるのではないでしょうか。
普段、秋サケや秋味と呼ばれていますが、このサケの正式名称はシロサケです。そしてトキサケと呼ばれている、春から初夏にかけて日本沿岸に来るサケ、これも実はシロサケです。サケ類にはシロサケ以外にベニザケや、おそらく一番多く食べられている銀ザケ、そしてマスノスケなどがあります。
サケの種類については、また別の機会にお届けします!
上図は、定置網に入ったサケの網揚げ風景です。
かつて沖での漁獲が主体であった頃の漁法は、流し網(海に網を漂流させて網目に魚を引っ掛けたり、絡ませたりして漁獲する漁法)でした。今は待ちの漁法と言われる定置網漁が中心です。
定置網漁は、生まれた川に戻ってくるサケの習性を利用した漁法で、待ちの漁法といってもとても合理的な漁法なのです。秋サケは、基本的に4歳魚を主体に3~5歳魚位までが自分の生まれ育った川に戻ってきます。
秋サケ漁には長い歴史があり、北海道の浦幌(うらほろ)ではアイヌの団体がサケ捕獲に関する先住権を掲げて国と争っています。現在は、北海道や三陸(青森、岩手、宮城)が主産地で水揚げの9割前後を占めています。
秋サケといえば、生切り身に生筋子!さらに加工品のコーナーには、塩イクラや味付けいくら、塩秋サケの切り身もあります。
秋サケは色々な形態で売っているので、調理の仕方も色々あります。豊海おさかなミュージアムの、さかな丸ごと食育セミナーでも秋サケを使ったメニューがありました。皆さんも思い出してチャレンジしてみてください。
館長の住む近所のスーパーでは、切り身が100g当たり198円で売っていました(先週末)。味付け(醤油)いくらは、ロシア産の冷凍卵を使ったものですが、100g当たり798円でした。
まだ新物の味付けイクラには時期が早いのだと思います。
旬のお魚かわら版
「豊海おさかなミュージアム」は、海・魚・水産・食をテーマとして、それに関連する様々な情報を発信することを目的としています。 このブログでは、名誉館長の石井が、旬のおさかな情報を月2回発信していきます!